ベルギー旅行記(ブリュッセル)
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夜のグラン・プラス
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ディナーの後は美しくライトアップされたグラン・プラスを散策します。フランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーが「世界で一番美しい広場」と讃え、同じくフランスの前衛芸術家ジャン・コクトーが「絢爛たる劇場」と表現した美しい眺めが広がっています。

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ライトアップされたグラン・プラスのギルドハウス |
美しくライトアップされたグラン・プラスですが、血なまぐさい歴史も持っています。
16世紀後半、カール5世の跡を継いだスペイン王フェリペ2世の圧政に対してネーデルラント(オランダ、ベルギー、ルクセンブルク)の民衆が蜂起します。鎮圧のためにフェリペ2世から派遣されたアルバ公爵はグラン・プラスの「王の家」を法廷とし、広場に設置した首切り台で反逆者たちを公開処刑しました。

ライトアップされた「王の家」 |
1568年6月5日にはカール5世のもとで活躍していたエグモント伯とホルン伯も処刑されました。
これをきっかけとしてオラニエ公ウィレム(オレンジ公ウィリアム)を指導者に戴く「オランダ独立戦争」とも呼ばれる八十年戦争が勃発しました。
ネーデルラント17州のうち、南部の10州(ベルギー、ルクセンブルク)はスペイン軍の攻撃を受けてスペイン支配下に留まりましたが、北部7州(オランダ)は1648年のウェストファリア条約で国際的に独立が承認されました。

ライトアップされた市庁舎 |
ところで、毎年7月の初めにブリュッセルを訪れると「オメガング」と呼ばれるお祭りを見物することができます。
「オメガング」は「輪になって歩く」という意味で中世の貴族の衣装を着た人々がブリュッセル市内を行進し、グラン・プラスに集まります。
14世紀頃に起源を持つ行事ですが、1549年にブリュッセルに滞在していたカール5世に招かれてやってきた息子フェリペ2世を歓迎するお祭りが開催されて以来、現在まで続いています。
また、1971年以来、奇数年の8月に3日間に渡って開催されるフラワーカーペットのショーでは広場全体が色とりどりのベゴニアの花で飾られます。またベルギーを旅行する機会があれば、そのときは7月か8月にブリュッセルを訪ねたいと思います。

ライトアップされたグラン・プラス |
今日はブルージュから始まり、ゲント、アントワープ、ブリュッセルと巡り、とても長い1日でした。ホテルに戻ってゆっくり休みます。
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