フランス旅行記(パリ)


ノートルダム大聖堂


ノートルダム大聖堂の身廊
ノートルダム大聖堂の身廊
 ノートルダム大聖堂の内部です。
 
 非常に天井が高いです。高い天井は、リブ・ヴォールトと呼ばれる弓状の支柱で補強されています。さらに外部にも飛梁が使われ、石の重みを分散する仕組みになっています。
 

 祭壇にはピエタがあります。フランス王ルイ14世の命により、1715年にクストゥが製作しました。ピエタの両脇にはルイ14世と先代ルイ13世の像があります。
 

ピエタ
ピエタ
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神に祈りを捧げるジャンヌ・ダルクの像
 大聖堂の中には神に祈りを捧げるジャンヌ・ダルクの像もあります。
 
 ジャンヌ・ダルクは、英仏百年戦争真っ只中の1429年に突然歴史の表舞台に登場します。
 
 当時、イギリス軍に追い詰められていたシャルル王太子に謁見して軍勢を与えられると、イギリス軍を破ってランスの大聖堂でシャルル7世として戴冠させます。
 
 しかし、その後はパリの奪回に失敗し、ついにはコンピエーニュの戦いで親イギリス派のブルゴーニュ軍によって囚われの身となります。ジャンヌはイギリスに売り渡され、宗教裁判の末に魔女として火刑に処されます。
 
 百年戦争終結後、シャルル7世はジャンヌ・ダルクの名誉回復のための復権裁判を命じます。その裁判が行われたのが、このノートルダム大聖堂です。
 
 1456年、ジャンヌ・ダルクの無実が証明されます。そして、1920年になってようやく彼女はローマ教会によって聖人に列せられました。
 
 
 ノートルダム大聖堂の最大の目玉は北、南、西の3ヶ所にあるバラ窓と呼ばれる巨大なステンドグラスです。
 
北のバラ窓
北のバラ窓
 北のバラ窓は1255年頃につくられました。
 
 中央には聖母マリアと幼いキリストが描かれ、その周囲には旧約聖書に登場する聖人やユダヤの王たちが描かれています。
 
 南のバラ窓は1260年頃につくられました。中央にはキリストが描かれ、周囲には十二使途が描かれています。
 
南のバラ窓
南のバラ窓
 それぞれのバラ窓はしっかり計算してつくられています。
 
 赤いガラスは光を通しにくく、青いガラスは光を通しやすいという特徴があります。そのため、日当たりの良い南のバラ窓には光をおさえるために赤いガラスが多く使われ、日が当たらない北のバラ窓には光を多く取り込むように青いガラスが多く使われています。