フランス旅行記(パリ)


サント・シャペル


「フォーレ/ピエ・イエズス」
 
 2階にあがって礼拝堂に足を踏み入れると、思わず息を呑みます。壁一面が素晴らしいステンド・グラスで埋まっています。
 
サント・シャペルのステンド・グラス
 
 サント・シャペルは、13世紀の聖王ルイ9世(1214〜1270年)の命で建設されました。
 
 ルイ9世は、信仰心の篤い国王でした。彼は、1239〜1241年にかけて、莫大なお金を支払って、コンスタンティノープルのビザンティン皇帝から「キリストの茨の冠」と「キリストが磔にされた十字架の破片」を譲り受けます。
 
 当時は、隣に建つ最高裁判所と監獄コンシェルジュリが王宮として利用されていました。ルイ9世は、王宮の隣に位置するこの場所に2つの聖遺物を安置する教会の建設を命じました。1248年に教会は完成し、2つの聖遺物が納められました。この聖遺物は、現在はノートルダム大聖堂の宝物館に移されているそうです。
 
 
 礼拝堂の柱には12使徒の像が並んでいます。14世紀ごろにつくられたものです。
 西側には美しいバラ窓があります。15世紀の国王シャルル8世の時代につくられました。
 
サント・シャペルの聖人像
サント・シャペルの聖人像
サント・シャペルのバラ窓
サント・シャペルのバラ窓
 
 
 1267年、ルイ9世はイスラム教徒を討伐するため、十字軍を率いて遠征します。しかし、途中、チュニスで病に斃れ、1270年に亡くなりました。
 
 死後、彼は聖人に列せられ、聖王と讃えられました。