イタリア旅行記(ローマ)


カピトリーノ美術館


 続いてはカピトリーノ美術館を訪ねます。カピトリーノ美術館は、新宮とコンセルヴァトーリ宮の2つの建物で構成されていて、ローマ帝国のマルクス・アウレリウス帝の騎馬像(レプリカ)をはさんで向かい合っています。2つの建物は地下通路で繋がっていて行き来することができます。
 

カピトリーノ美術館
カピトリーノ美術館
マルクス・アウレリウス帝の騎馬像 →
 マルクス・アウレリウス帝の騎馬像(レプリカ)
 
 
 騎馬像の背後には市庁舎が建っています。市庁舎の裏にまわると、そこから眼下に広がるフォロ・ロマーノを一望することができます。フォロはフォーラムを意味し、ローマ帝国の時代には政治と宗教の中枢を担った場所です。
 
 カピトリーノ美術館が建つ場所はカピトリーノの丘と呼ばれてフォロ・ロマーノから見上げる形になっています。この丘はローマ帝国の時代には神殿が建てられ聖地となっていました。
 
フォロ・ロマーノ
フォロ・ロマーノ
 
 間近に見える凱旋門は、セプテミウス・セヴェルス帝(在位193〜211年)が東方のパルティア王国に勝利したことを記念して199〜203年にかけて建設されたものです。
 
 
 フォロ・ロマーノを眺めた後は、コンセルヴァトーリ宮の1階でチケットを購入して美術館に入場します。入場してすぐ目に入ってくるのは中庭に置かれている巨大な頭部像です。
 

コンスタンティヌス帝の頭部像
コンスタンティヌス帝の頭部像
 モデルはコンスタンティヌス帝で、かつてはフォロ・ロマーノに飾られていたものだそうです。
 
 コンスタンティヌス帝は複数の皇帝が覇権を争い内乱状態にあったローマ帝国を再統一した皇帝です。
 
 彼は、多神教だったローマ帝国内にミラノ勅令を発してキリスト教を優遇したり、帝国の新しい首都を東方のコンスタンティノープル(現在のトルコ領イスタンブール)に遷すなど、歴史上、非常に重要な政策を実施しました。