イタリア旅行記(ヴァチカン市国)
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ヴァチカン博物館
(ピオ・クレメンティーノ美術館)
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続いてピオ・クレメンティーノ美術館にある八角形の中庭(ベルヴェデーレの中庭)を見学します。ここにはヴァチカン博物館を代表する彫刻が展示されています。
「ベルヴェデーレのアポロ」と「ヘルメス」の彫像は共に2世紀頃のローマ帝国時代の作品で、ギリシャ時代につくられた作品を模したものだそうです。

ベルヴェデーレのアポロ |
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ヘルメス |

ペルセウス |
続いての作品は「ペルセウス」の彫像です。
ペルセウスが左手に持っているのは彼が退治したメドゥーサの首です。
この彫像は、18世紀にアントニオ・カノーヴァが手がけたもので、フランスのナポレオンが多くの美術品を持ち去ってしまったために、その埋め合わせとしてコレクションに追加されたものです。
そして、ヴァチカン博物館の数あるコレクションの中でも特に有名な「ラオコーン」の彫像です。トロイの神官ラオコーンは、ギリシャとトロイの10年に渡る戦争の際、ギリシャ軍が残した木馬を策略だと見抜き、城内に運び入れることに反対しました。ギリシャ軍に味方していた女神アテナは怒り、ヘビを送ってラオコーンと彼の二人の息子を殺してしまいました。

ラオコーン |
この作品は、西暦50年頃にローマ帝国のティトゥス帝に招かれてロードス島からやってきた3人の彫刻家が手がけたものです。1506年にネロ帝の黄金宮殿(ドムス・アウレア)から発掘され、ミケランジェロをはじめとしたルネサンス期の芸術家に多大な影響を与えたと言われています。
八角形の中庭から館内に入ると、ミューズの間と呼ばれる部屋に続きます。

ベルヴェデーレのトルソ |
この部屋にもミケランジェロに多大な影響を与えたと言われる作品が展示されています。それが「ベルヴェデーレのトルソ」です。
この作品は1世紀頃につくられたものと言われていて、頭部や両手、両足がない胴体には「アテネのアポロニウス」というサインが彫られているそうです。
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