イタリア旅行記(ピサ)
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ピサの斜塔
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続いては、ピサの名物、斜塔を見学します。

ピサの斜塔 |
ピサの斜塔は、大聖堂に付属する鐘楼として1173年に建設がはじまりました。
しかし、この辺りは地盤が弱かったために1185年頃に3層目まで工事が進んだところで塔が傾きはじめてしまい、工事は中断されました。
1275年になって中心をずらしながら建設を進めることで工事が再開され、1350年にようやく完成に至りましたが、塔は完成後も徐々に傾き続けてしまい、このままではいずれ倒壊の危険があるということで閉鎖されてしまいました。
その後、塔の傾きをおさえる工事が長期に渡って行われた結果、2001年になって人数を制限しながらですが入場が可能になったそうです。
今回のツアーは幸運なことに斜塔への入場が含まれています。斜塔にはカバンなどを持ったまま上ることができないのでチケット売り場の隣にあるロッカーに荷物を預けます。カメラは斜塔に持っていってもOKということなので、カメラだけ持って斜塔の入口に並びます。
予約していた時間になったらいよいよ斜塔に入場です。大理石の階段は滑りやすいので注意して上っていきます。斜塔の螺旋階段は、内側に引き寄せられたり外の壁に寄りかかったりと、重力というものを実感できます。
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↑ 斜塔の鐘
← 斜塔の頂上へ続く階段 |
斜塔の上層部には7つの鐘が取り付けられています。しかし、鐘を鳴らすと振動で傾きが増す恐れがあるため、現在は鐘の音はスピーカーから流しているそうです。

斜塔の頂上 |
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斜塔から見たピサのドゥオモ |
斜塔の頂上からはドゥオモ広場やピサの町並みを見渡すことができます。ちなみに、この斜塔はガリレオ・ガリレイ(1564〜1642年)が重さが異なる2つの砲丸を落として、落下速度を計測する実験を行ったというエピソードがあります。

斜塔から見たピサの町並み |
斜塔を見学した後はランチタイムを兼ねて1時間のフリータイムです。ドゥオモ広場近くのレストランでランチを済ませてから、ドゥオモ広場を散策したり、お土産などを買って時間を過ごしました。
さて、その後のピサの歴史ですが、イスラム教徒との戦いや東方貿易で活躍し、壮麗なドゥオモ広場を建設する程の繁栄を謳歌したピサは、1284年にメローリア海戦でライバルのジェノヴァに大敗してしまいます。運の悪いことに、この頃からアルノ川の河口が土砂で埋まり始め、ピサは海から離れてしまいます。そして、1406年にピサはフィレンツェに併合されて独立国家としての地位を失ってしまいました。
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