ハンガリー旅行記


ドナウ川ナイトクルーズ


「ヨハン・シュトラウ2世/美しく青きドナウ」
 
 英雄広場から地下鉄に乗って再びくさり橋の近くまで戻ります。19時30分に全員集合してディナータイムです。本日のディナーはドナウ川に浮かぶ水上レストランでとります。
 
 最初に運ばれてきたのは牛肉をパプリカで煮込んだハンガリーの名物料理のグヤーシュです。さらに肉料理、デザートと続いて約1時間のディナータイムは終了です。
 
水上レストラン
水上レストラン
グヤーシュ
グヤーシュ
 
 水上レストランを出たらすっかり日が暮れていました。王宮の向かい側にあるマリオットホテル近くの乗船場からクルーズ船に乗ってドナウ川ナイトクルーズに出発です。
 
くさり橋
くさり橋、マーチャーシュ教会
ライトアップされたくさり橋、その後ろにはマーチャーシュ教会と漁夫の砦
 
 デッキに出ると冷たい風が吹いて肌寒いですが、美しくライトアップされた夜景を見ていると寒さを忘れてしまいます。寒さに耐えられない場合は室内に入って暖かい飲み物を飲みながら窓から夜景を楽しむこともできます。
 
ライトアップされた王宮
ライトアップされた王宮
ライトアップされた王宮
ライトアップされた王宮
 
 デッキに出ている人たちは感動の声をあげながらカメラのシャッターを押し続けています。ライトアップされた夜景は「ドナウの真珠」と呼ばれているブダペストの美しさを実感させてくれます。
 
 特に王宮とくさり橋が重なった時の景色は最高です。セーチェニくさり橋は、電飾がくさりのように見えるところからくさり橋の愛称で親しまれています。
 
ライトアップされた王宮とくさり橋
ライトアップされた王宮とくさり橋
 
 くさり橋の下を通って上流へ進むと国会議事堂の前にたどり着きます。
 
 
 美しくライトアップされた国会議事堂はナイトクルーズのハイライトです。
 
ライトアップされた国会議事堂
ライトアップされた国会議事堂
 
 1867年、オーストリア・ハンガリー二重帝国が誕生します。フランツ・ヨーゼフ帝は外交・軍事・財政を除いて大幅な自治権と権利を認めました。
 
 オーストリアとの共存という形で独立を勝ち取ったハンガリーの人々は、1884〜1904年まで20年の歳月をかけてこの国会議事堂を建設しました。
 
 クルーズ船は国会議事堂の前でUターンします。再びくさり橋の下を通過してさらに下流に向かいます。くさり橋の次に見えてくるのはエリザベート橋です。オーストリアのエリザベート皇后に因んで名づけられました。
 
ライトアップされたエリザベート橋
ライトアップされたエリザベート橋
 
 フランツ・ヨーゼフ帝と結婚したエリザベート皇后は堅苦しい宮廷生活に馴染めず、旅から旅の人生を送りました。エリザベート皇后はハンガリーに愛着を持ち、ハンガリー語を完全にマスターしていました。美貌のエリザベート皇后はハンガリー人にも慕われました。
 
 1903年に完成したエリザベート橋は、第二次世界大戦末期の1945年1月にドイツ軍に破壊されてしまいます。1964年に再建されて現在に至っています。
 
 その次に見えてくるのは自由橋です。この橋は1896年に建設され、当初は皇帝に因んでフランツ・ヨーゼフ橋と名づけられました。
 
ライトアップされた自由橋
ライトアップされた自由橋
 
 この橋も第二次世界大戦時にブダペストを占領したドイツ軍によって破壊されましたが、その後再建されます。ところが、エリザベート皇后と比べてフランツ・ヨーゼフ帝はハンガリーでは人気がなかったため、再建後は自由橋と名前を変えられてしまいました。
 
手前から自由橋、エリザベート橋、王宮
手前から自由橋、エリザベート橋、王宮
 
 この自由橋を過ぎたところでクルーズ船はUターンします。マリオットホテル近くの乗船場まで戻ったところで約1時間のナイトクルーズは終了です。