ポーランド旅行記
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ヴィエリチカ岩塩坑
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ヴィエリチカ岩塩鉱の最大の見どころが、この「キンガ姫の礼拝堂」です。
ここは、深さ100メートルの位置にあたり、全長55メートル、幅18メートル、高さ12メートルの広さがあります。岩塩抗での作業は危険が伴うので、鉱夫たちは礼拝堂を造って安全を祈願しました。

キンガ姫の礼拝堂 |
この礼拝堂は、聖人の彫刻が並び、壁にはイエスの生涯が彫られています。

イエスの誕生
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エジプトへの逃避行
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「イエスの誕生」の場面は、馬小屋で生まれた幼子イエスをヨセフとマリアの2人、そしてロバと牛が囲んでいます。当時、ユダヤ王国を支配していたヘロデ王は、東方からやってきた三博士から、将来ユダヤ人の王となる人物が誕生したことを知らされます。ヘロデ王は、王位を脅かす人物の出現を恐れて、ベツレヘムの幼児を大量に殺害させたと伝えられています。
ヨセフとマリアは天使のお告げでこれを知り、幼子イエスを連れてエジプトに避難しました。これが、「エジプトへの逃避行」です。

中央の礼拝堂 |
中央の礼拝堂には、キンガ姫の像が飾られています。礼拝堂を照らすシャンデリアは塩の結晶で作られています。

キンガ姫の岩塩像
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岩塩で作られたシャンデリア
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この「キンガ姫の礼拝堂」の最大の見どころとなっているのが、「最後の晩餐」が彫られた壁です。十字架に架けられる前夜、自身の運命を悟ったイエスが食卓を共にした12人の弟子たちに向かって「この中に私を裏切る者がいる」と衝撃の発言をし、その言葉に弟子たちが驚いている場面です。

最後の晩餐 |
イタリアのミラノで見ることができる有名な 「最後の晩餐(レオナルド・ダ・ヴィンチ作)」 を模して制作されています。とても大きな作品で、多くの観光客がこの前で記念撮影していました。
さらに先に進むと、塩湖が見えてきました。遊泳禁止ですが、塩分濃度が高いので浮いてしまうそうです。
坑道の壁には、1978年に最初の世界遺産に登録された12のリストが刻まれています。12のうち2つがポーランドで、1つはクラクフの旧市街、そしてもう1つが、今私たちが見学しているこのヴィエリチカ岩塩鉱です。

地底の塩湖
第1回目の世界遺産登録リスト →
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塩は殺菌作用があり、多くのミネラル分を含んで浄化された空気が気管支喘息やアレルギー疾患の治療に有効だったことから、1964年にサナトリウム(療養所)が作られました。他にも、郵便局、カフェ、運動場などもあるそうです。土産を売っているショップもあります。
約2時間の観光の最後は、このショップで買い物です。塩を使ったチョコレートが有名だそうです。買い物が終わったらエレベーターに乗って地上に出ます。
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