クロアチア旅行記(ザグレブ)


グラデッツの丘


「モーツァルト/ホルン協奏曲」
 
 今日はツアー最終日です。11時前にホテルをチェックアウトしてザグレブ国際空港に向かう予定です。出発までは自由行動なので、残った時間でザグレブを観光します。
 
 昨日は旧市街にある2つの地区の中のカプトル地区を歩いたので、今日はグラデッツ(ゴルニ・グラード)地区に向かいます。
 
グラデッツの丘に続く石畳 グラデッツの丘からの眺め
グラデッツの丘からの眺め
← グラデッツの丘に続く石畳
 
 グラデッツの丘へと続く石畳の坂道をのぼっていくとロトルシュチャク塔が見えてきました。昨日見学したイェラチッチ広場の横から出ている世界一短いケーブルの終着点がこの塔の前になっています。
 
ロトルシュチャク塔 ロトルシュチャク塔の大砲
ロトルシュチャク塔の大砲
 
← ロトルシュチャク塔
 
 この塔は、13世紀にグラデッツの丘を囲んでいた城壁の南門に建てられた見張り塔でした。19世紀に最上階が増築されて鐘楼と大砲が設置されました。当時は夕方になると閉門の合図として鐘楼が鳴らされたそうです。1877年からは12時になると大砲から轟音とともに空砲が打ち出されて正午を知らせています。この轟音とともにザグレブ市民はお昼休みに入るそうです。
 
 ロトルシュチャク塔の近くには真っ白な外観の聖カタリナ教会が建っています。1632年に建設されたバロック様式の教会です。この教会の裏手には昨日観光したカプトル地区を見渡せる展望台があるそうです。
 
チリロトメデゥスカ通り
チリロトメデゥスカ通り
聖カタリナ教会
聖カタリナ教会
 
 
 ロトルシュチャク塔と聖カタリナ教会の間には、北に向かって続くチリロトメデゥスカ通りがあります。この通りにはナイーヴアート美術館があります。ナイーヴアートは「素朴画」という意味で、透明なガラスの裏側から油絵で描いた作品を表から眺めるというものです。
 
ナイーヴアート美術館
ナイーヴアート美術館
旧市庁舎
旧市庁舎
 
 
 ナイーヴアート美術館の右隣には旧市庁舎があります。現在の建物は19世紀に建設されたバロック様式で、現在は結婚式の会場などに利用されるそうです。
 
 チリロトメデゥスカ通りの終点には聖マルコ広場があります。来た方向を振り返ると一番奥にロトルシュチャク塔が見えます。右奥に見えている尖塔は、ナイーヴアート美術館の左隣にある聖チリル(聖キリル)と聖メトドゥ(聖メトディウス)兄弟に捧げられた教会です。チリロトメドゥスカ通りの名前はこの二人に因んでいます。
 
聖マルコ広場から見たチリロトメデゥスカ通り
聖マルコ広場から見たチリロトメデゥスカ通り
マティヤ・グベツの顔 →
マティヤ・グベツの顔
 
 左の手前にある建物の角には男性の顔の彫刻が飾られています。この顔は、1573年の農民一揆の指導者マティヤ・グベツのものと言われています。資料によると、彼は一揆が敗北するとザグレブで捕らわれの身となり、熱した鉄の冠を被らされて処刑されたそうです。