スペイン旅行記(セビーリャ)
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セビーリャの町並み
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朝、目を覚まして窓の外を見ると、なんと土砂降りです。朝食を終えて、支度をしながら様子を見ていましたが、一向に止む気配はありません。土砂降りの中、バスに乗って出発します。
セビーリャは、首都マドリード、バルセロナ、バレンシアに次ぐスペイン第四の都市です。町の歴史は非常に古く紀元前に遡ります。カルタゴ、古代ローマ帝国、西ゴート王国などの支配を経て、8世紀以降はイスラム勢力の支配下に入ります。その後、レコンキスタ(国土回復運動)を目指すキリスト教徒とイスラム教徒の攻防が繰り広げられ、1248年にカスティーリャ王フェルナンド3世が率いるキリスト教徒がセビーリャを攻略します。

マエストランサ闘牛場 |
バスはマエストランサ闘牛場の前を通過します。この闘牛場は首都マドリードの闘牛場に次ぐスペインで2番目に大きいものです。1万4千人を収容できるそうです。
続いてセビーリャのシンボル、黄金の塔が見えてきました。もともとは監視のために1220〜1221年にかけて建設されたものです。当初は表面が黄色のタイルで飾られていたことから名前がつけられました。

黄金の塔 |
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サン・テルモ宮殿 |
続いて見えてきたのは、アンダルシア州の政府庁が置かれているサン・テルモ宮殿です。
サン・テルモ宮殿の裏側に広がるマリア・ルイサ公園にはスペイン広場があります。ここは、1929年のイベロ・アメリカ博覧会の会場になりました。

スペイン広場 |
当初の予定では、この広場でバスを降りて散策する予定だったのですが、広場の中は雨で水が溢れています。
残念ながら車窓から眺めただけで、移動します。
続けて、オペラ「カルメン」の舞台として有名な旧タバコ工場が見えてきました。現在のセビーリャ大学です。
この建物の前には、レコンキスタの英雄エル・シッドの騎馬像が立っています。

セビーリャ大学(旧タバコ工場)と
エル・シッドの騎馬像 |
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エル・シッド(1043〜1099年)はカスティーリャ王国のアルフォンソ6世に仕えた将軍で、本名はロドリゴ・ディアス・デ・ビバールといいます。
彼がアルフォンソ6世の使いとしてセビーリャを訪れたとき、グラナダ王国、ムルシア王国、ナヘラ伯の軍勢が連合してセビーリャに攻め込んできます。しかし、エル・シッドは僅かな兵で奇襲を仕掛けて、大勝利をおさめます。
この戦いぶりを目にしたムーア人たちは敬意を込めて、彼のことを「エル・シッド(我が殿)」と呼びました。
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