スペイン旅行記(マドリード)


オリエンテ広場と王宮


 今日は帰国の日です。ホテルを出発するまで少し時間があるのでマドリードを散策して過ごします。今日はとても良い天気です。
 
プエルタ・デル・ソルに立つカルロス3世の騎馬像
カルロス3世の騎馬像
 ホテルからメトロに乗り、まずは昨日の夕方にも来たマドリードの中心地、プエルタ・デル・ソルです。
 
 ここには昨日見た「熊とヤマモモの像」と「0キロメートル地点」の他に、スペイン王カルロス3世(在位1759〜1788年)の騎馬像が立っています。
 
 これまでに見たプラド美術館、アルカラ門、シベーレスの噴水など、現在マドリードにある主要な建造物はカルロス3世の時代に造られました。
 
 プエルタ・デル・ソルからしばらく歩き、王宮に隣接するオリエンテ広場に到着です。
 
 ここにはハプスブルク家のフェリペ4世(1621〜1665年)の騎馬像が立っています。彼は、昨日マヨール広場で見たフェリペ3世の息子です。そして、プラド美術館で見たベラスケスの大作「ラス・メニーナス」の主人公マルガリータ王女やハプスブルク家最後のスペイン王カルロス2世の父親です。
 
オリエンテ広場
王宮前に広がるオリエンテ広場
オリエンテ広場に立つフェリペ4世の騎馬像
フェリペ4世の騎馬像
 
 フェリペ4世の時代、スペインはドイツ三十年戦争に介入して国を疲弊させ、オランダやポルトガルにも独立されてしまうなど、国の威信は著しく低下していました。そして、フェリペ4世の王子カルロス2世は後継者を残さずに亡くなり、フランス・ブルボン家のフェリペ5世が王位を継承します。
 
 マドリードの王宮はそのフェリペ5世の命で建設されました。
 
マドリードの王宮
マドリードの王宮
 ここにはハプスブルク家の宮殿がありましたが、1734年に火災で焼失してしまいました。
 
 そのため、フェリペ5世はイタリアから建築家を招いて豪華な宮殿の建設を命じました。国王自身は王宮の完成前に世を去ってしまい、孫のカルロス3世の治世、1764年に完成しました。