スペイン王国


レコンキスタ(722〜1492)


 ローマ帝国の衰退に伴って、イベリア半島はゲルマン系の西ゴート族の支配下に入ります。彼らの時代にはトレドが首都となりました。
 
西ゴート王国の首都になったトレド
西ゴート王国の首都になったトレド
 711年、アフリカ大陸からジブラルタル海峡を渡ってイスラム勢力が侵攻してきます。
 
 西ゴート王国軍はイスラム勢力を迎え撃ちますが、大敗北を喫してしまい、あっけなく滅亡してしまいました。
 
 勝利したイスラム勢力は、わずかに残ったキリスト教徒を北の僻地まで追いやり、イベリア半島の大部分を征服しました。彼らはイベリア半島に住み着き、ここに大規模な灌漑設備を導入して米や小麦、オリーブやオレンジなど多くの野菜や果物の栽培をはじめます。やがて、イスラム支配下のイベリア半島はヨーロッパ随一と言われる繁栄を誇るようになります。
 
 一方、北に逃れたキリスト教徒は西ゴート王国の貴族の一人だったペラヨの指揮のもとで抵抗運動を続けます。そして、722年にコバドンガの戦いではじめてイスラム勢力に勝利し、アストゥリアス王国を建国します。これを機にキリスト教徒はレコンキスタ(国土回復運動)と呼ばれる反撃を開始します。
 

BC1000年頃 フェニキア人がイベリア半島にやってくる
BC608年頃 フェニキア人がカディール(現在のカディス)を建設
BC600年頃 ギリシャ人がエンポリオン(現在のアンプリアス)を建設
BC227年 カルタゴがカルタゴ・ノヴァ(現在のカルタヘナ)を建設
BC218年 ローマに進撃するハンニバル軍(イタリア、ローマのカピトリーノ美術館に展示されている絵画)カルタゴのハンニバルがローマに侵攻し第二次ポエニ戦争はじまる(〜BC201)
(写真はイタリア・ローマのカピトリーノ美術館に飾られているローマに進撃するハンニバル軍を描いた絵画
BC209年 ローマのスキピオ将軍、カルタゴ・ノヴァを攻略
415年 西ゴート族、イベリア半島に侵入
476年 西ローマ帝国が滅亡
568年 西ゴート王国、トレドに首都を置く
711年 アフリカ大陸からイスラム勢力が侵入し、西ゴート王国が滅亡
718年 スペイン北部に逃れた西ゴートの貴族ペラヨがアストゥリアス王国を建設
722年 アストゥリアス王国のペラヨがコバドンガの戦いでイスラム勢力に勝利(レコンキスタのはじまり)