イギリス旅行記(ロンドン)
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ロンドン・ナショナル・ギャラリー
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アルノルフィニ夫妻(ヤン・ファン・アイク)
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「アルノルフィニ夫妻」は、2300点を超えるナショナル・ギャラリーのコレクションの中でも至宝とされている作品です。
描いたのは、ブルゴーニュ公国の宮廷画家だったヤン・ファン・アイク(1390〜1441年)です。
彼は「神の手を持つ男」と讃えられた画家で、1434年に描かれたこの作品は、油彩技法を駆使して人物から室内の調度品まで全てが緻密に描かれています。
1485年に「ヴィーナスとマルス」を描いたサンドロ・ボッティチェリ(1445〜1510年)は、フィレンツェで活躍した画家です。
愛と美の女神ヴィーナスが見つめる中で軍神マルスは深い眠りに落ちています。半人半獣のサテュロスが耳元で法螺貝を吹いていますがマルスが起きる気配はありません。この作品は、新婚夫婦の室内を飾る贈り物として制作されました。

ヴィーナスとマルス(ボッティチェリ)
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「バッカスとアリアドネ(1520〜1523年)」は、ヴェネチア派を代表する画家、ティツィアーノ(1488〜1576年)の作品です。

バッカスとアリアドネ(ティツィアーノ)
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画面左に描かれている豊穣の女神アリアドネは、ミノス王の娘です。彼女は人間と恋に落ちたために島流しにされてしまいます。
そのアリアドネの元を赤いマントを羽織った酒神バッカスが訪れた場面を描いています。
「エマオの晩餐(1601年)」は、カラヴァッジョ(1573〜1610年)の作品です。

エマオの晩餐(カラヴァッジョ)
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イエスの処刑後、意気消沈してエマオにやってきた二人の弟子は居合わせた巡礼者と食卓を共にします。
しかし、実はその巡礼者が復活したイエスだったことに気づいて二人の弟子が驚いている場面を光と影を使って劇的に描いています。
カラヴァッジョは4年後の1605年にもう1枚「エマオの晩餐」を描いています。この作品はミラノのブレラ美術館に展示されています。

鏡を見るヴィーナス(ベラスケス)
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「鏡を見るヴィーナス(1647〜1651年)」はスペイン系ハプスブルク家の宮廷画家だったディエゴ・ベラスケス(1599〜1660年)の作品です。
当時のスペインは厳格なカトリックの国で、女性の裸体を描くことは許されませんでした。
この作品は、ベラスケスがスペイン王フェリペ4世の命を受けてイタリアに滞在していた時期に、神話を題材にして描かれた唯一の裸婦像です。
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