イギリス旅行記(ロンドン)
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ロンドン塔
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ロンドン塔の中心にはホワイト・タワーが建っています。ロンドン塔の基礎になった建物で、ウィリアム1世によって1078年に建設されました。建設当初は木造でしたが、後に石造りに改修され白く塗られたことからホワイト・タワーと呼ばれました。高さは27.4メートル、南北の幅は32.6メートル、東西の幅は35.9メートルあります。

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歩兵連隊博物館
← ホワイト・タワー |
ホワイトタワーの4隅には塔が建っています。そのうち、3つの塔は四角形をしていますが、北東の塔だけが円柱になっています。この塔でジョン・フラムスティード(1646〜1719年)という天文学者が天体観測を行っていました。
1675年にチャールズ2世(在位1660〜1685年)の命でグリニッジに王立天文台が建設されると、彼は初代の天文台長に任命されました。このグリニッジ王立天文台は1884年に東半球と西半球の境界線となる子午線に定められました。
ホワイト・タワーの西側にはクィーンズ・ハウスや聖ピーター礼拝堂が建っています。

クィーンズ・ハウス |
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聖ピーター礼拝堂 |
クィーンズ・ハウスは比較的身分の高い囚人が収容された建物です。この前にあるタワー・グリーンと呼ばれる場所は、ロンドン塔が王宮だった時代は庭園でしたが、後に処刑場として利用されました。タワー・グリーンで処刑された人々は、聖ピーター礼拝堂に葬られました。
かつて、処刑台が置かれていた場所には鎮魂のモニュメントが置かれています。

処刑台の跡 |
モニュメントには処刑された人々の名前が刻まれています。その中にはヘンリー8世の王妃だったアン・ブーリンとキャサリン・ハワードがいました。
ヘンリー8世は生涯で6人の王妃と結婚しました。アン・ブーリンは2番目の王妃ですが、二人の間に生まれたのは王女(後のエリザベス1世)だけだったため、王子を望むヘンリー8世の寵愛を失って不義密通の罪をでっち上げられて処刑されました。
5番目の王妃になったキャサリン・ハワードはアン・ブーリンの従妹にあたる女性です。彼女はヘンリー8世との結婚後も以前の恋人と関係を持っていたため同じく不義密通の罪で処刑されました。

アン・ブーリン |
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キャサリン・ハワード |
ロンドン塔の敷地内はビーフィーターと呼ばれる守衛が警護しています。ヨーマン・ウォーダーが正式名称で、1485年にヘンリー8世の父、ヘンリー7世によって結成されました。

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ジュエル・ハウス
← ビーフィーター |
ホワイト・タワーの北に建つジュエル・ハウスは宝物館になっています。内部にはダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドなどの宝石で飾られた王冠や王笏が展示されています。最大のお宝はアフリカの星と呼ばれる530カラットのダイヤモンドがはめ込まれた王笏です。
行列に並んで入場しましたが、内部は写真撮影禁止でした。王冠や王笏はガラスケースの中に並んでいて、その前は動く遊歩道になっています。立ち止まることができないので、もう一度戻って再び遊歩道に乗り、王室所有の宝物をじっくり見学しました。
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